「スポーツがある人生の楽しさ」を






 エ ー ル イ ン タ ビ ュ ー : 北海道大谷室蘭高等学校 女子バレー部コーチ / エール所属 佐々木 みき


  泣いてもやらせるのは、そうじゃないと試合で苦しい時にそこから勝てないから。

内藤 北海道で仕事されているところからエールとはどんな経緯で繋がったんですか。
 
佐々木 エールに所属されている原桂子さんの紹介で、「炎の体育会TV」でレフトアタッカーを探しているというお話から吉野社長とお会いして。
 
内藤 そこで初めて会ったんですか。もっと長いお付き合いかと思ってましたけど。
 
佐々木 高校バレーの指導の話がその直後にあったんですけど、吉野社長が道産子同士という事もあって「北海道を拠点とした活動で何かお手伝いできることがあったら協力しますよ」って言ってくれて、そこからなんです。
 
内藤 その高校バレーの指導者としてはいかがですか。
 
佐々木 自分が教わってきて良かったと思える事は全て教えるように心掛けてます。
けど、難しい事も多いですね。毎日同じメニューで飽きちゃう事がないようにとか、できるだけ練習を楽しめるようにとか工夫してます。それでも泣く子もいますし。
 
内藤 泣きますか。でも全国大会出場とか目標を掲げてやってるんですよね。
 
佐々木 そうですね。連れて行ってあげたいって気持ちでやってますけど、現時点ではまだ厳しいですね。まだ全道大会ベスト16ですから。
でも諦めたらそれで終わりだから、そこを目指す練習を心掛けてます。泣いてもやらせるのは、そうじゃないと試合で苦しい時にそこから勝てないから。
 
内藤 ひとりひとりの様子を気にしつつ。
 
佐々木 ひとりひとりの顔を見つつ、フォローもしつつ、しかし子供達の弱さには同調しないって感じですかね。そうして続けていくとみんなすごく伸びますから。身体能力も含めて。



内藤 練習プランもレオさんが立てるんですか。
 
佐々木 ぜんぶ私です。基礎練習もウエイトトレーニングも。今は平日3時間練習してますが、そんなには詰め込めません。
 
内藤 ちなみに生徒さんが泣いちゃうのは何の練習ですか。
 
佐々木 サーブレシーブとか、スパイクとか。すぐ涙がこぼれちゃう子がいるんですけど、この前「また泣くのか!」って言ったら「泣きません!」って言って、でも目をうるうるさせていて。
以前だったら泣いちゃっていたところを我慢してついてくるようになったんです。みんな成長してます。
 
内藤 バレー部でミーティングはなさってるんですか。
 
佐々木 してます。精神論は好きじゃないけど、何のための苦しい練習なのかとか、そういう話もします。
みんな聞いてくれるんですけど、普段厳しいせいか冗談を織り交ぜても真顔のままなんで、(ここは笑って欲しかった…)とか、そういう事もあります(笑)。
 
内藤 残念ですねぇ(笑)。
 
佐々木 「いまのとこ、笑うところだよ」って言ったら「…笑えません」とか(笑)。
電車が一時間に一本しかないので、練習が終わった後に雑談するような余裕もないから、お互いに普段の感じが分からなくてそうなっちゃうのかなとも思うんですけど。
 
内藤 ああ、なるほど。
 
佐々木 今回もひとりの生徒に電話してきたんです。

ここ数日あまりにも目が死んでいる子がいたんで、娘さんに電話する旨をあらかじめお母さんに伝えた上で電話して「ここのところ目が死んでるよ。そんなんで練習してても身にならないから。私が東京から帰ってもまだそんな目をしてる様だったらダメだよ」って。

お母さんから聞いて電話の前で待ち構えていたみたいですぐに出て、神妙に応答してました(笑)。



内藤 それぞれの子の様子に応じてちゃんとフォローされてるんですね。
マンツーマンの練習、いわゆるワンマンとかもされますか。
 
佐々木 たまにですね。それが必要だからやるんだけど、生徒達は私の機嫌が悪いからやってると思ってるみたい。
 
内藤 ああ(笑)。
 
佐々木 機嫌を表に出すとか、気分次第で厳しい練習をさせるとか、自分が昔そういう目にあって嫌だったからそんなことは絶対にしないんですけど、子供達は「ああ、今日は機嫌が悪いんだ」って思ってる。
 
内藤 それはもったいないですねぇ。真意が伝わってないのは。せっかくの練習の効果が違ってきますよね。
 
佐々木 意味は伝えているんですけど、真意は伝わってないのかな。足りないところを上げる練習をしてるんですけどね。
 
内藤 そんな室蘭大谷高校の目標を聞かせて頂けますか。
 
佐々木 繰り返しになりますけど、前回が北海道ベスト16でしたからまずはベスト8ですね。徐々に上げていくしかないですから。来年の新入生の獲得も大事になってきます。
でもみんな道内の遠くから頑張って通って、頑張って練習していると思います。
一人北海道選抜に選ばれた子もいて、明るくて、一年生ながらキャプテンです。体もすごく強くて、お母さんも「バレーにはまじめです」って仰ってます(笑)。ウエイトトレーニングの成果もだいぶ出てます。
 
内藤 いい感じですね。
 
佐々木 後は、生徒達が自分で考えて主体的に質問してこられるように育てていきたい、ってことですね。
言われたのでやっている、というところからもう一段上がって。そうなってきたら、すごく強くなれると思うんです。
 
指導者としての責任とプレーヤーとしての可能性。そして国際結婚の可能性(笑)。>>>